体を動かし、リハビリをされるなど前向きな性格で、趣味は大ファンのバンドグループの音楽を聴くことです。ヘルパーに対しては「まるで親戚の人のよう」と信頼をいただいています。
娘は、摂食障がいを患い、入退院を繰り返す生活を送っていましたが平成22年1月頃に退院をして、今は自宅で生活を送っています。退院当時は体重が24kgまで低下しており、歩くことすらままなりませんでした。介助経験のなかった私はどのように介助したらよいのかわからず、とても不安でした。特に入浴は、私も娘も互いに介助に恐怖心を持っていたため、体を拭くだけになっていました。
当時は、障がい福祉サービスのことをよく知らず、どこに相談をすれば良いか分かりませんでした。しかし、いつも生活面で相談に乗ってくれていた自治体の方が、障がい者生活支援センターの担当者に話しをしてくれました。その障がい者生活支援センターの方がホームヘルプサービスや、入浴介助サービスを行っているニチイを紹介してくれたことで、退院から2ヶ月でサービス利用を開始することが出来ました。
今まで、家では母と二人きりの生活が長く、他者との交流は少なかったのですが、入浴介助サービスを受けるようになり、ヘルパーさんと話しをする機会が増えたことで、少しずつ外の情報にも目が向くようになりました。また、ヘルパーさんと話しをすることで「世の中には色々な考え方があるんだな」と考えられるようになり、それまで閉じていた扉が開き世界が広がりました。
そのおかげで、精神的にとても安定し、入退院を繰り返していた生活が、2ヶ月に1回の定期通院だけで良くなりました。話す声もだんだんと大きくなり、以前は24kgしかなかった体重も、今では40kgまで回復し、身体的にも状態が良くなっています。
自宅で娘が入浴できるようになったことも嬉しかったのですが、ヘルパーさんと関わりも持つようになってから、状態が安定し、自分から友人に電話をしたり、仕事をしたいと意欲が出てきたことがとても嬉しいです。
サービスを利用してからは、生活のリズムが整い、時間を気にするようになり、仕事や、趣味など「何かしたい」という前向きな行動意欲も出てきました。今後は、週に1回からでも良いので、働いて収入を得て、少しでも社会貢献をしてみたいです。
また、今は病院で知り合いになった友人と一緒に、ファンであるバンドグループが来年開催するコンサートに行くことが、何よりの楽しみであり目標となっています。
コンサート会場までは、車椅子に乗って、電車を乗り継いで行かなければならず、電車には10年ほど乗っていないため、とても不安です。しかし、入院中に、そのバンドグループの曲にとても励まされたこともあり、今は目標に向かい友人と電車に乗る練習しています。
将来は、仕事をすることも勿論ですが、コンサートにも一人で行けるようになりたいです。