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若年性認知症ってなに?

2016年08月31日

  • 健康と生活
  • グループホーム
若年性認知症ってなに?

 認知症は、一般的に高齢の方がなるイメージがありますが、若い方でも認知症になることがあります。65歳未満で発症した場合には、「若年性認知症」といいます。

 今回は、若年性認知症についてご紹介します。

気がつきにくい若年性認知症

 若年性認知症の原因となる病気は、血管性とアルツハイマー型が圧倒的に多く、全体の60%以上を占めます。

 2009年の厚生労働省の調査で、若年性認知症の患者数は約4万人。女性よりも男性の方が多く、発病時の平均年齢は約51歳です。

 若年性認知症の特徴のひとつとして、発症しても年齢が若いため、仕事の疲労やうつと考え、病気に気づきにくいことがあげられます。

 たとえば、仕事や生活で困ることがあっても、年齢が若いので、自分が認知症と自覚できない人がほとんどです。結果的に、認知症の診断が遅れ、病状が進行してしまうケースもあります。

若年性認知症の症状とは

 「若年性認知症」として高齢者の認知症と区別されていますが、症状に大きな違いはありません。

 脳の障害が原因で起こる「中核症状(基本症状)」と、それに伴う心理的な原因で起こる「行動・心理症状(二次的な症状)」の2つに大別されます。

 中核症状のひとつとして、数日前のことを思い出せなくなるなどの、記憶障害があります。病状が進行すると、数分前のことも忘れるようになります。

 たとえば、仕事で大事な予定を忘れてしまいます。忘れたことを指摘されても、本人は予定を組んだこと自体を忘れてしまっているので、予定を思い出すことができません。「いつ」や「どこ」を認識できなくなり、時間や場所がわからなくなることもあります。

 また、思考力の低下も中核症状のひとつです。思考力が低下することによって、同時に複数のことを考えられなくなります。今まで普通に料理をしていたのに、料理の手順がわからなくなってしまったり、買い物に行っても、お会計の時に計算ができなくなり、毎回お札で支払うことから、小銭がたくさんたまってしまうこともあります。判断力も低下しますので、車のブレーキを踏むのが遅くなり、事故の危険も高まります。

 行動・心理症状では、徘徊、妄想、抑うつなど、精神的に不安定な症状が見られます。徘徊は認知症の代表的な症状で、徘徊による行方不明者は高齢者も含め、全体で年間1万人にのぼるという報告があります。

 「なにか変だな」と日常生活に違和感を覚えたとき、自分が認知症ではないか、という可能性が頭の隅にあると、病気に早く気づけるかもしれません。

家族が若年性認知症になったらどうするの?

 若年性認知症を発症する年代は、働き盛りであることが多く、経済的な問題に直面することがあります。本人や配偶者の仕事に支障が出ることが多いからです。

 子供がいる場合は、病気の影響で教育や結婚などの人生設計が変化する可能性があります。このように、若年性認知症は、本人はもとより、家庭生活への影響が大きい病気といえるでしょう。

 若年性認知症と診断されたら、まずはじっくり専門医と相談しましょう。病気への対応が早ければ早いほど、症状を改善し、病気の進行を遅らせる可能性も出てきます。

 病気に直面し、本人だけでなく家族も大きな不安を抱え、混乱するのは当然のことです。しかし、本人にとって家族のサポートは必要不可欠です。本人、家族、周囲の人間が病気をしっかりと理解し、病気を受け入れることが大切です。周りにいる人間は、穏やかな気持ちで接し、寄り添ってあげましょう。そして、これからの生活に必要な支援や制度の利用を検討していきましょう。

 具体的なサポートとして、40歳以上なら介護保険を利用できます。認知症により日常生活に支障がある方は、デイサービスやグループホームなどで、自立した生活に向けた支援を受けることができます。

 40歳未満の場合は、自立支援医療制度など、各種支援制度を利用できるので、役所の福祉担当課に相談してみるといいでしょう。

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