ニチイケアセンター都立大学

備考: 当ホームでは「日常的な日常生活支援」という理念・方針を掲げています。それは、何気ない一日一日が繰り返される、しかし確かな方向性です。認知症の「問題行動」や「周辺症状」の繰り返しにこそ、共同生活を日々生み出し続ける中核的な契機と力があることを踏まえるならば、それは認知症状に日々向き合い続ける姿勢です。日々の日没時にはいわゆる「帰宅願望」が繰り返されるものです。「家に帰りたい」と繰り返される「家」が、繰り返し「（グループ）ホーム」で（も）あり続けられるならば、やはり朝を、日々繰り返される日の出を待たねばなりません。朝に届けられる新聞は、ホームでは新聞紙たたみという日々の糧になります。そこで日々繰り返し繰り広げられているのは、新聞紙という古紙が広げられ、再び畳まれ、新たに一枚ずつ重ねられてゆくこと、個々の作業が共同作業として開き且つ結ばれることで、新たな共同性が積み上げられてゆく日常です。新聞紙の一枚一枚に匹敵する一日一日を繰り返し積み重ねてゆく上に「イベント【出来事】」があり、「レクリエーション【再創造】」があり、「グループホーム」があると考えます。