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認知症ケアに適した環境・介護サービスとは?大切なのは「なじみの関係」

2023年08月01日

  • 家族の介護
  • 小規模多機能型居宅介護施設
  • 看護小規模多機能型居宅介護施設
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令和4年の国民生活基礎調査によると、「介護が必要になった原因」は認知症が最も多い結果になっています。
その一方で、認知症の診断を受けていても、自宅での生活を続けている方も大勢います。認知症そのものによって、すぐに介護が必要になったり自宅での生活が困難になるわけではないのです。
認知症になっても、自宅での穏やかな生活を続けるためのポイントは、どこにあるのでしょうか?

認知症の方は環境の変化に敏感

 認知症は、脳機能に障害が起きることで発症します。認知症の症状そのものである「中核症状」には記憶障害、見当識障害(時間や季節、場所などが分からなくなること)、実行力障害(判断力が低下し、どのように行動したら良いかわからなくなること)などがあります。

 こうした症状により、それまでできていたことができなくなったり、どのように行動したら良いかわからなくなることで、生活のしにくさが生じます。その生活上のストレスや周りの環境、人間関係などの要因が加わり、引き起こされる不安、うつ状態、幻覚・妄想、徘徊、興奮・暴力、不潔行為、せん妄などの行動・心理症状が「BPSD(周辺症状)」です。こうした行動・心理症状は、周囲とのトラブルを引き起こしやすく、家族の悩みのタネとなるケースが多くあります。

 ただし、行動・心理症状は中核症状や生活環境、周りの関わり方が主な原因で引き起こされるため、周りの環境や関わり方を工夫することで症状を和らげることができ、これまでと同じように穏やかに自宅での生活を続けることができます。


 では、どんな工夫をしていくべきなのでしょうか?

 周囲の人が想像する以上に、認知症の人は自分の変化や周辺環境の変化にとまどいや不安を感じており、ちょっとした違いに敏感になります。少しでも環境が変わると、その違いがストレスになり、BPSD(周辺症状)の発症や悪化につながってしまうのです。

 そのため、認知症の方が自宅での生活を継続するためには、これまでと大きく変わらない環境で安心して生活できる「なじみ」の関係や環境を整えることがポイントとなります。


環境の変化を最小限にするには

 認知症の方が、なじみの環境のもと自宅で生活していくには、家族のサポートが必要不可欠です。ただし、家族だけで介護を続けることは難しい場合もあります。

 そうしたときは介護サービスの利用を検討するといいでしょう。特に、『小規模多機能型居宅介護』は介護が必要になっても住み慣れた自宅や地域で暮らし続けたいという思いを実現するために誕生したサービスです。

 これは、家庭的な雰囲気の小規模なデイサービス(通い)と訪問(介護)、宿泊を組み合わせて同じ事業所、同じ職員で提供している介護サービスです。

 「通い」「訪問」「宿泊」の3サービスを同じ事業所が提供するので、いずれのサービスでも顔なじみの職員が対応します。いつも通っている事業所の職員が訪問に来てくれ、いつも通っている事業所に宿泊をすることができるため、不安を最小限に抑えて利用することができるのです。登録定員29名の小規模な事業所のため、職員も本人や家族のことを深く理解しやすく、本人の心の揺らぎや小さな変化にも気付きやすくなります。

 また、「通い」「訪問」「宿泊」に加え、「訪問看護」も同じ事業所で提供している『看護小規模多機能型居宅介護』も事業所が増えてきており、より医療的なケアを必要とする方も利用することが出来ます。


なじみの関係を大切にすることで、自宅での生活を継続できる

 『小規模多機能型居宅介護』『看護小規模多機能型居宅介護』は本人にとって「なじみ」の環境を維持し、住み慣れた地域で安心して生活できるだけでなく、家族の不安や心身の疲労にも寄り添い一緒に住む家族や離れて暮らしている家族も安心できるというメリットがあります。

 また、ケアプランの作成も事業所のケアマネジャーが担当するため、日々の細かい変化に対応してタイムリーにケアプランを見直したり、生活援助の相談まで同じ事業所で受けられます。本人の介護ニーズだけでなく、家族の状況も踏まえ、総合的に認知症ケアを提供しているのです。


 これらは「通い」「訪問(介護・看護)」「宿泊」のサービスを1か所の事業所が提供しているからこその強みです。デイサービスだけ、訪問介護だけといった細切れでなく、24時間365日の切れ目がない関わりのなかで、認知症の本人や家族をよく理解して支援を展開しています。

また、本人の状態や家族の状況に応じて臨機応変に3サービスを組み合わせて利用できる点もポイントです。“短時間の安否確認や服薬確認”や“関係性を作るための長時間の訪問””入浴を目的とした午前/午後だけの通い““家族が不在になる際の急な宿泊”なども利用可能です。


 『小規模多機能型居宅介護』『看護小規模多機能型居宅介護』の利用者は8割が認知症の方です。住み慣れた地域で大きく環境を変えずに、利用できるこのサービスは認知症のケアに適しているサービスだと言えます。


 ニチイでは2023年8月現在で、全国56ヶ所で小規模多機能型居宅介護、3ヶ所で看護小規模多機能型居宅介護を展開しています。認知症の方の介護で悩んでいたら、お気軽にご相談ください。


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